ダイヤモンドメディア株式会社 ダイヤモンドメディア株式会社

CULTURE文化・制度

代表インタビューSTORY

vol.04

今の時代に最適な経営の方法がホラクラシーだった

ダイヤモンドメディアにとってのホラクラシーの意味

※「ホラクラシー」とは、従来の階層型(ヒエラルキー)に代わる新しい組織形態を表す言葉です。一般的には、組織内に上下関係がなく、透明性を重視し、メンバーの主体性に基づいて役割と権限を柔軟に調整しながら自律的に動いていく点が特徴とされています。アメリカではアマゾン傘下の優良企業であるザッポスが導入したことが注目を浴びました。

vol.04

ホラクラシーを知る前からホラクラシー的な経営をしていた

ダイヤモンドメディアは今、「ホラクラシー」というキーワードで注目されることが増えていますが、武井さんが考えるホラクラシーとは?

武井 うちの会社は2007年創業で、ホラクラシーという言葉がアメリカで生まれたのも2007年、それが日本に入ってきたのが2014年頃です。だから、うちの会社としては、「ホラクラシー経営をやるんだ」と言って始めたわけではなくて、たまたま、やっていることがホラクラシー経営と呼ばれる概念だったり考え方と似ているね、というだけの話なんです。

ダイヤモンドメディアで一番大事にしたいのは、「会社としての存在意義を会社自身が全うする」ということです。その意義とは、先にお話したように、人、物、関わる全てに対して会社が貢献をするということ。それを一番実現させやすい組織形態ってなんだろう……、と模索してきた結果、給料を自分で決める、働く時間、場所、休みも自己責任で各自が決める、全ての情報をオープンにする、肩書も役職もない――、といったことに行き着いているんです。

最初に起業された時の経営スタイルと、一番違うところはどこですか?

武井 明確に違うのは、個人のエゴではなく、会社の社会的責任を中心において事業が進められていたり、意思決定がされたりしているところですね。

組織って、その中に形式的な権力のようなものが生まれると、一個人のエゴが暴走して本質的な取り組みから乖離をしていってしまうものだと思うんです。自分自身が最初の起業でそれを経験したから、今度は一個人のエゴに寄らない組織を作りたいと、ひたすらに試しながら、もちろん失敗もしながら、反復して、修正して、というのを繰り返してきました。

IT化で情報の流れが変わった今の時代に合致するのがホラクラシー

ここ10年くらいでホラクラシーという考え方が出てきたのには、何か理由があるのでしょうか?

イメージ

武井 ある研究によると、組織というのは、最初に情報の流れがあって、その流れに沿って構造が作られるものなんだそうです。アナログな環境下においては、情報の流れ方として階層的であるのが一番合理的だからヒエラルキー型の組織ができていたというわけなんですね。だから、われわれはヒエラルキーを否定してるわけではないんです。あれは、過去の環境下においては最適だったのだと思います。

ただ、今の世の中はIT化で情報の流れが大きく変わりました。例えば、昔は学校の連絡網があって、電話で伝言ゲームみたいに情報を受け渡していましたよね。途中で誰かが間違えると、その先は間違った連絡が行っちゃう……、というのはヒエラルキー型組織だから起きることです。でも、今のママさんたちって、LINEグループなんかで「明日学校休みらしいですよ」とか、「インフルエンザで学級閉鎖です」というコミュニケーションをしていますよね。多対多のコミュニケーションができるようになって、情報の流れが変わっているんですね。

多対多ができる状態に合わせて組織を再構築すると何になるかというと、ホラクラシーなんです。いっぺんに情報が伝わるから、情報の取りまとめをする人はほとんど不要。そういう役割の人が明確にいない状態で組織として回していくためには何が必要かというと、「情報の透明性」なんです。

情報が透明だと、不要なコストをかけている部分や、正しくない意思決定が全部あらわになっていく。そして説明のつかない意思決定というものが、自然と組織の中で浮かび上がってきて、問題として顕在化する。それがホラクラシーの特徴です。

組織の問題が自然とあらわになる、合理性の高いしくみ

オフィス外観

武井さんはよく、「ホラクラシーは経済合理性が高い」と言っていますよね。

武井 ヒエラルキー型組織では、係長、課長、部長と役職が上がっていくと使える経費だとか決裁権限も大きくなる――、みたいな形で、役職と、その人が持てる権力が全部ひもづいていた。その前提には、「部長はその金額までの決裁であれば正しく判断ができるだろう」という前提があるわけです。でも、実際に判断できているかというと、分からないですよね。その範囲であれば、無駄な経費を使っても黙認されてしまうわけです。

ホラクラシーみたいな透明性の高い組織では無駄が自然と排除されるので、経済合理性が高いと言えます。筋肉質で、無駄のない組織ができていくのが、ホラクラシーのいいところですね。